【静の時間】土と炎が織りなすアート。陶芸家としてのもう一つの顔
前回、同僚が朝ラーや建築探訪といった「動」のパワフルな休日を紹介していましたが、同社員の別な一面を紹介します。ズバリ「静」と「集中」。約5年間続いている、趣味の陶芸を記事にしていただきました。
5年の時を経て、土と会話する
設計の仕事は、様々な要望に応え、時には短期間で大きな決断を下す「動」のクリエイティブです。一方、陶芸は、時間と手間をかけて土とじっくり向き合う「静」のクリエイティブ。この二面性が、私にとって心地よいバランスを生み出してくれます。
ろくろを回し、粘土がゆっくりと形になっていく瞬間は、まさに瞑想に近い感覚です。自分の手の僅かな力加減や集中力が、作品の曲線となって現れるため、心が整っていないと良いものが生まれません。




炎を見守る「火の番人」の役割
先日、師事している先生の登り窯に伺い、「火の番人」🔥という重要な役割を担ってきました。
薪窯での焼成は、作品の出来を左右するクライマックスであり、数日間寝ずに炎の様子を見守り続ける、体力と集中力が試される作業です。炎の勢いを調整するために薪をくべ、窯の温度計とにらめっこしながら、一つ一つの作品が最高の状態で焼き上がるのを祈ります。
特に夜間は、炎の明かりと、時折パチパチと弾ける薪の音だけが響く静寂の世界。この時間が、日常の喧騒を忘れさせてくれる至高のひとときです。土が釉薬と炎の力で、予想もつかない色や質感に変化する様子は、何度経験しても感動的です。


陶芸は、デザイン思考を深める時間
陶芸を通して学んだ「土の個性を見極める観察力」や「完成までに時間をかける忍耐力」は、設計の仕事にも活きています。
構造や機能はもちろん大切ですが、素材の持つ魅力を最大限に引き出し、時間の経過とともに味わいが増すような設計を目指す——。これは、土と炎という自然の力から学んだ、私自身のデザイン思考の根幹になっています。
動の活動も素晴らしいですが、静かな時間の中で土と向き合う陶芸もまた、私にとってなくてはならないパワフルな充電方法です。



そして、自作の器に、秋田の旬の味覚を盛り付ける瞬間も至福です。煮込んだ温かい芋煮を、素朴な風合いの器にたっぷり盛っていただくのが、この季節の最高の贅沢です。

今後も、趣味と仕事、どちらも充実させていきたいと思います!